山行で仲間やメンバーに事故が起きたら、自力救助できるか救助要請するか、速やかに判断してください。自力救助する場合、下記の手順で計画から捜索救助まで実施してください。
二次遭難を起こさないために、まず下記を行ってください。
- メンバーの安全を確保する。
天候の悪化、落石の危険などを考慮し、山行を中止することも視野に入れる。 - 事故の状況を記録する。
「緊急連絡カード」に遭難者、所属団体、事故内容、応急処置など記入する。
自力救助
計画を立てる
- 捜索範囲:可能性の高い地点から徐々に拡大する。
- 捜索時間:二重遭難を避けるために、日没までに安全地帯に戻れる時間を設定する。
- 集合場所:捜索後の集合場所を分かりやすいところに決めておく。
- 救助方法:人数、装備、技術、時間割を考え、ベストの方法を選択する。
- 発見合図:ホイッスルや無線機を使う。持っていない場合は、2人1組で行動し、1人が伝令となる。
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役割を決める
◆ 救助メンバー
- 記録:救助メンバーの行動を記録する。
- 連絡:救助メンバーと待機メンバー、または下界との連絡を行う。
- 付添:搬送まで遭難者に付添う。応急手当をする。
◆ 待機メンバー
- キーパー:テントなどベースキャンプの管理
- 連絡:救助メンバーと下界との連絡
- 伝令:事故発生の第一報を知らせる(できれば2人1組)
- 装備:必要な装備の管理
- 手配:食料、燃料、装備、資材を他から借りてくる。
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救助活動する前に、事故発生の連絡をする
- 地元警察
- 所属山岳会など
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捜索と救助
- 事故者の落下物に注意を払う。
- 絶えずに振り返りながら進む。(岩陰に居ることがある)
- 事故者の名前を呼んで探す。
- 堆積物の下も探す。
- 時間に注意する。
発見できない場合
- 事故現場を地図で確認しておく。
- 目印をつけておく。
- 写真などを撮っておく。
発見したが、亡くなられた場合
- 遺体と現場の撮影をする。
- 警察の指示を仰ぐ。
発見し救助できる場合
- 応急処置を行う。
- 搬送する。
発見したが、救助できない場合
- 事故者を安全な場所に移す。
- 付添をつけ、応急処置。
- 声をかけて精神安定を図る。
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救助できない場合は、速やかに救助要請へ
「もしも事故が起きたら(救助要請篇)」をご参照ください。
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